【第1回】顔面麻痺の症状を感じた日~初診まで
【第2回(前回)】総合病院受診~点滴治療前半
この記事では、私が「顔面麻痺」になった時の症状や治療の体験談を書いています。
この記事は、個人の体験にもとづく記事です。同じ治療を行えば絶対に治る!というものではなく、あくまで受診の目安として捉えて頂けたらと思います。また、同じ症状が出ても治療方法が同じになるとは限りません。
引用:年子ワンオペママが顔面麻痺になった話1【味が分からない!?】
第2回までは、点滴治療の折り返し地点までの体験でした。
第3回のこの記事では、点滴治療後半~点滴治療完了後の顔面麻痺の状態を報告できたらと思います。
- 顔面麻痺の治療期間はどのくらいか
- 治療の副作用はどうだったか
- 不便な事や治療中の注意点
といった事を書いていますので、顔面麻痺の治療を控える方の参考になればと思います。
点滴治療前半での副作用や症状の変化
まずは前回までの治療内容や麻痺の変化をおさらいしておきましょう。
顔面麻痺の治療は、ステロイドの点滴と抗ウイルス薬やビタミン剤などの服薬治療が並行して行われます。
点滴治療は人により副作用が出る事があり、私は点滴開始3日で
- 喉の渇き
- むくみ
- ふらつき、めまい
- 吐き気、食欲不振
- 内臓がむくんだ感じで痛い
- 体重増加(48kg→52kg)
という症状がありました。
3日目にはむくみや内臓(体幹)が痛いのが辛く、家事や食事も休み休みでないと無理でした。

さらに顔面麻痺の症状はほとんど改善せず、むくんだ分さらに顔の動きが悪くなったように感じていました。
ただし点滴3日目には「やや口角が上る感じ」があり、改善したかも?と希望が持てました。
5月17日(日):休診にて点滴なし
この日は日曜で点滴は元々お休みの予定でした。
点滴が無いから副作用もないのかな、と思いきや「ステロイドは1ヶ月くらいかけてゆっくり体から抜ける」らしく身体のしんどさは変わりませんでした。
この日の症状の変化はこちらです。
5月17日 | 朝 | 夕方(点滴なし) |
症状 | 右目、右唇は少し動く ストロー、うがい× 浮腫が酷い みぞおち、背中が痛い 空腹感はあるが食べられず 音が半音低い | 浮腫がさらに酷くなる みぞおち、背中はマシに 味覚が復活してくる ほてり・のぼせ 発熱(37.3℃) |
私は絶対音感があるのですが、おそらく耳の内部がむくんでいて全ての音が半音低く聞こえるようになっていました。

体重は点滴開始時から5kg増えて53kgでした。
ただ身体中パンパンで苦しい中、ちょっとずつ摘まんでいたおやつの味が分かるようになってきたので嬉しかったです。
5月18日(月):点滴治療4日目
実は前回(土曜日)の点滴からステロイドの量が半分になっていたと知らされ「どおりで吐き気やふらつきが無かった訳だ」と思いました。
点滴4日目の症状や副作用は以下の通りです。
5月18日 | 朝(点滴前) | 夕方(点滴後) |
症状 | 右目、右唇は少し動く ストロー、うがい× 浮腫が酷い みぞおち、背中が痛い 空腹感はあるが食べられず 音が半音低い | 浮腫がさらに酷くなる みぞおち、背中はマシに 味覚が復活してくる ほてり・のぼせ 発熱(37.3℃) |
副作用 | ふらつきや食欲不振はほぼなし 相変わらず浮腫はひどい |
点滴後すぐに感じる副作用は無かったものの、内臓がパンパンにむくんだ感じがきつかったです。
ステロイドの点滴でむくむことはあっても、みぞおちが張ったり5kgも体重が増えることは珍しいとのことで、詳しく検査をする事となりました。
ステロイド点滴で考えられる危険な副作用
私のみぞおち付近がかなり張っていたため、以下の検査が行われました。
- 腹部エコー
- 血液検査
- 腹部胸部レントゲン
ステロイドで心臓が肥大して息苦しくなると危険とのことで、主に心臓付近を重点的に見て貰いました。
しかしこれといった原因は見つからず、診断は「胃が荒れているだけ」とのことで引き続きステロイド点滴を行う事となりました。
ちなみに、この日のお会計は検査と点滴・土曜日の点滴を合わせて7,150円でした。
ステロイドの副作用はどうして出たのか、いつ副作用は無くなるのか
治療内容を読んでいただいている方の中には「ステロイド点滴ってそんなにキツイんだ」と感じている方もいるかもしれませんね。
私はステロイド点滴で「かなり強く副作用が出る」タイプだと説明されました。
またステロイドの効果の表れ方や副作用の抜け方も個人差が大きく、顔面麻痺の治療だと数週間~数ヵ月と幅が大きいと説明されました。

数ヵ月このむくみと付き合うのか…と思うと辛かったですね。
5月19日、20日:点滴治療5日目、最終日
この日からステロイドの量は最初の1/4となりました。
5月19日 | 朝(点滴前) | 夕方(点滴後) |
症状 | ストロー、うがい× 浮腫が酷い みぞおち・背中の痛みはかなり楽に 食欲はあり、味覚も8割復活 ややむくみ解消、音が1/4低い | 浮腫がややマシに (53kg→51.5kg) 顔の動きがややスムーズに 味覚は9割回復 |
副作用 | 感じなかった |
5月20日 | 朝(点滴前) | 夕方(点滴後) |
症状 | ストロー△、うがいは× 浮腫(51.5→52kg) 体幹の痛みはほぼなし 食欲すごくある 音は相変わらず1/4低い | お手洗いが近い (52kg→50kg) 顔の動きが7割程度まで回復 ウインクがすこしだけできるように 味覚はほぼ回復 |
副作用 | 感じなかった |
半量でめまいや吐き気が無かったので、1/4量の5日目と最終日も問題ありませんでした。
相変わらず体重は3kgほど増えたままですが、食事や家事育児が楽に行えるようになりました。
日曜日から感じ始めた味覚の復活は、点滴最終日にはほぼ元通り。さらに、顔の動きも自分の感覚では7割ほどまで動かせるようになりました。

最初の診断で「右半分が50%も動いていない」との診断だったので、かなり改善されたように感じます。
お会計は、両日とも540円でした。
6回の点滴で、顔面麻痺はどこまで良くなったか
点滴治療の最初3回くらいまでは、副作用がきついだけでほとんど改善が見られませんでした。

しかし、4回目の点滴(治療開始から5日目)くらいからどんどん改善されていきました!
一番麻痺が酷かった時の「あ、い、う、お」の写真がこちら。
対して最後の点滴が終わった後の「あ、い、う、お」がこちらです。
さらに、口を閉じて軽くにっこりするのもバランスが取れるようになりました。
他の症状の変化は
- 目が完全に閉じるようになった
- 食べこぼしがほぼ無くなった
- 左端しか味が分からなかった舌も、点滴最終日にはほぼ元通り
- 麻痺している右目を瞑った「ウインク」が少しできる
- ストローは使えるが、ヨーグルトなど太いものはまだ無理
- うがいも口の右側を指で押さえないと無理、でも零れる量が減った
といった具合です。
点滴副作用のむくみと多少の顔の動きづらさを感じるくらいで、ほぼ元通りの生活が送れるようになりました。
【まとめ】点滴6回治療で、症状はかなり改善!ただ完治まではもう少しかかる
顔面麻痺の治療を開始して約1週間、完全に回復とはいきませんがかなり改善しました。

主治医には早いとも遅いとも言われず、平均の範囲内なのだと思います。
今後の治療スケジュールは
- 顔の神経に電気を流す検査
- 主治医の再診
- (必要であれば)手術
の予定です。
次回は、点滴最終日から1週間くらいの経過や顔に電気を流す検査について書いていこうと思います。
【次回記事】年子ワンオペママが顔面麻痺になった話4【副作用も麻痺もぐっと楽に!】